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2006年3月29日

真空管ラジオをつくる

先日入手した学研大人の科学の真空管ラジオ、早速組んでみました。

完成

背景が汚らしいのはご勘弁。以下写真が多いのでトップからは畳みます。興味のある方は以下をご覧ください。

同梱物

同梱されているのはこんな感じ。部品はブラックで統一されていて散らかすとどこへ行ったか分からなくなりがちなので気をつけましょう(そんなのはオマエだけだと言われそう)

基板

回路の主要部分はプリント基板になっていて完成済みです。裏面の写真はのせていませんが、どうも手でハンダ付けしているような。チャイニーズ・マンパワーですか。

スピーカー

スピーカーはかなり小型。これから出た音をホーン(ラッパ)を通して大きくします。

バリコン1

このキットでいちばん面白いのはバリコンでしょう。こういう二枚の電極を…

【追記】やや、大失敗、この写真のようになったらダメです。というのも、青い保護幕が張ってあるのですが、片側はこれを残していなくてはいけません。両方剥がしては合わせたときにバリコンがショートします。こうしてしまったら仕方ないのでセロハンテープやラップなどを貼ってしのぎます。しかし容量が変わりますので受信できなくなる局が出てくる可能性があります(現にワタシの場合下の方に余裕がないです。関東だとNHKが受信できなさそう。いろいろ試しまして、まずマニュアルp9のように上下だけにテープを貼るのが一番マシでしょうか、いずれにせよ微妙です)。ともかく絶対に両方剥がしてしまわないよう注意しましょう。うーん、身を張った注意事項だ。【/追記】

バリコン2

こうやって向き合わせて、ねじで開閉します。電極の間の距離によって容量を変えるわけですね。このブック型バリコン、1920年台のラジオの黎明期によく使われていたそうな。

ホーン

ホーンは三つの部品で組み立てます。音響工学的にどうなのかはわかりませんが、なかなかの曲線美。そして背景は次第に美とは無縁にorz

アンテナコイル

気が抜けるほど簡単にできるこのキットの製作中、唯一手間がかかって工作感を味わえるのがコイル巻きでしょう。枠が途中でどうしても緩んできます。これをそのままにしてあとで枠を締めれば巻き線が緩みますしね(この写真でも緩んで一部ゲージからずれているのがお判りと思います)。きれいに巻きたい方は枠を組むときに接着すると良いのではないでしょうか。

被覆が…

やや、絹巻(?)の被覆が一部はげています。まあリッツ線というからには中身はエナメル線でしょうから特段問題なしでしょう。うーん雑に巻いて行ったのがバレバレかな。

配線

配線はひたすらよじる、よじる、よじる。この辺がだれでも作れるところ。このあとセロハンテープで絶縁します。凝る方はハンダ付けして熱収縮チューブでもかぶせるのでしょうけれど。ワタシは楽させてくれるなら楽をさせてもらうクチです。

電池

ブレートにかけるB電源は45V。9Vの006Pを五本直列にします。なかなか壮観ですね。ちなみにこのキットのせいかどうか、100円ショップで格安の006Pが品薄になっているという話を聞きます。

なおフィラメント点火用のA電源は1.5Vの単二電池を使います。グリッドバイアス用のC電源は抵抗と発光ダイオード(パイロットランプ兼用)で降下させて作っているようです。

ピンストレートナー

こんなものまでついています。真空管のピンをまっすぐにするピンストレートナー。同梱の真空管は中古でないまでもデッドストックですからピンはたいてい歪んでいるわけで、たしかに必需品ですかね。

完成

完成したところ(最初の写真と一緒です)。アンテナコイルとホーンのこのデザイン、なかなか素晴らしいです。

さて、聞いてみましょう。ここで気になったことなどを以下に列記します。

  1. これはNHKの送信所から1km弱という我が家の特殊事情ですが、大出力のNHK第二が上の方一帯にかぶります(第二が停波したあとは第一が…orz)。これはまあ仕方ないことで、普通の環境ではまず問題ないでしょう。ただ、スーパーの受信機だと我が家でもこれほどのことはないですから、ストレート式の限界と言えるでしょう。
  2. 同調はなかなかにしづらいです。再生式の特徴ですが、ふたつのつまみを相当に注意深く回さないとうまく同調できないでしょう。再生式のラジオが一般的だった時代はみんなこれをやっていたのですよねぇ。面倒ですが、考え方を変えると電波を捕まえるという感覚がなかなかに楽しいですよ。
  3. 実は最初スイッチをONにしても通電しませんでした。これは006Pの接触が甘かったためで、ワタシの場合、付属のふたで押さえつけただけではどうしてもダメでした。結局ふたの中に厚紙をしいて解決。これはつまずく方がいるかもしれません。最初に基板をネジドメするときに締め方が不十分で浮いていたりするとてきめんでしょう。
  4. 音質は必ずしも良くありません。音量も手元に置いて聞く分には十分という程度です。とくに真空管=柔らかい音、というイメージで飛びつくとがっかりしますので注意が必要でしょう。再生式ならではの発振だけでなく、どうやらスピーカーが真空管を揺らして起こるハウリングもあるようです。これが結構くせ者で、対策が必要な感じがします。(単に真空管を何度か挿し直せば良いのかもしれません)。今はとりあえず同梱のクリスタルイヤフォンで聞いていますが(消極的対策)。
  5. 1.4Vで点灯する電池管ですから、フィラメントの光もわずかなもの。よほど暗い中でないとわかりません。その風情を楽しみたいと思った方もがっかりするのでは。しかも電池管なのでスイッチONのあとすぐに鳴ります。

さて、なかなか簡単に出来てしまうので改造したくなる方も多いでしょう。ざっと思いつくところはこんな感じでしょうか。

  1. 誰も考えることでしょうがAC電源化。ただ直流点灯の電池管で直熱管ですから、よほど気をつけないとハムに悩まされることになるかも。後述の内尾さんによれば、AC電源化する場合でもA電源とB電源はそれぞれ絶縁されている必要があるので注意、だそうです。
  2. 出力トランスとスピーカーを変えて音質改善。これも誰もが考えそうですが、このデザインを生かしたままどう実装するかが問題でしょう。
  3. バリコンにバーニアダイアルを。同調がクリティカルならこれに限る、でしょうけれど、これもどうやって実装するかがポイント。回転数も普通のエアバリコンとは根本的に違いますし。
  4. CRなどの定数を変える。あるいはそもそも回路を変える。これはプリント基板なので面倒ですね。たとえば確かに再生が効きすぎる気味があるのですけれど、これは再生側のコイルを少し離して巻いたりすると良いのかも(枠にも余裕がありますし)という感じで、楽にできるところで抑えておく方が無難な感じも。

このキットの企画段階からの協力者でもある内田悟さんのサイトラジオ工房では、このキットの技術的な情報が色々と公開されています。改造するなら必見。ただし当然ですが改造は自己責任で。え、ワタシですか。ワタシはまぁこのまま素でいきます。上記特殊事情のせいで改造しても基本的にはたかが知れていますのでね。

いずれにせよ簡単な工作で真空管ラジオが出来てしまうというのがとても魅力的なキットです。これで真空管に親しむ方が増えると嬉しいですね。おひとついかがでしょう。いや、別に学研さんからナニかもらったワケではないですが。

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コメント

まいどーIKUです。
もう出来ちゃいましたか。思ったよりも小型だった
ので、少し驚いています。

それと音に関しても参考になりました。
正直言って、私も真空管らしい"ほのぼのサウンド"を
想像していたのですが、これも違ってました。

リッツ線をアンテナのフレームに巻き付けるのは
苦労しそうですね。私もゲルマラジオの時に
オオハマリして3回まき直しをしました。汗

ウーム どうしようかな?欲しいな。 買っちゃおうかな?
と薄い財布の中を覗く私…涙


IKUさん毎度どうもです。
組むこと自体は簡単ですので(そのあまり油断して失敗しお恥ずかしい限りですが)、たぶんいろいろいじりたくなりますよ。
音色も改良できるでしょう。
と、あおってみます(笑)

#二重投稿は削除しておきました。

IKUです。
削除有り難う御座いました。

音色は変えられそうなんですか?
気になる!チョット調べてみますか。

それなりに慣れてくると味があるとも思えて来ましたが(笑)
音質改善は基本的にはトランスとスピーカー次第と思います。
そういえばスーパーと異なって内部ノイズがなく、無音部分が本当に無音に近いのはちょっと不思議な感じを受けますね。

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