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2006年3月25日

PSE法の何が問題なのか

4月から安全性を示す「PSEマーク」がない家電製品が販売できなくなる問題で、経済産業省は24日、新制度の対象となる中古品についてマークの取得に必要な安全検査体制が整うまで事実上の販売を継続できるようにすると発表した。

やっと根本的な部分で一歩前進と言うところでしょうか。しかしこれですべてが丸く収まるというわけではないですよね。

そもそも電気用品安全法(以下電安法)の最大の目的は、安全検査の窓口を広げて製造者の負担を軽減する、規制緩和にありました。電安法以前のまともな製品には、以前の電気用品取締法に基づいた安全マーク(〒マーク)が付いていました。電安法以前の製品は安全でないようなことを言う言説が一部にありますが、これをもって考えてもそうした言説がまったく詭弁であることはおわかりと思います。

なお、こうした規制緩和自体が問題だとして法制定時に反対した政党もありましたが、今はそのことはとりあえず置いておきます。

そして電安法制定当時には中古製品にこれを適用する考えが全くなかったことは、これまでのさまざまな議論の経過からほぼあきらかと考えます。目的は製造者の負担軽減にあったのですから当然です。問題は昨年11月に「念のために」問い合わせをした大手リサイクル店に対し、今年になって経産省が「中古品も規制対象である」との解釈を示したところにあるのです。この回答にとても時間がかかっていることから、経産省でも予想外の事態であり、ジタバタした上でとりあえずこの法解釈を示したのだろうと推測されていますが、妥当でしょう。

【追記】

「念のため」問い合わせをしたのはどうやらまず経産省の方からであったようです。しかしこの段階では「販売できなくなることもあります」とかなりぼやけた表現であった。これに驚いた某大手リサイクル店が質問をし、公式見解が出たのが今年に入ってからということなのでしょう。いずれせよ、この段階まで中古品販売の業界には何の「周知」もしてこなかった、そしてその後もこの大手リサイクル店など一部を除いて、この問題が大きく取りあげられるようになるまで中古業界全体に向けたアクションをなにもしてこなかったのです。

参照→「しんぶん赤旗」の記事

【/追記】

5年もの猶予期間があったのだから、準備できなかった中古品販売店が悪い、という議論が一部にありますが、これまでずっと中古品は対象外という認識だったのです。最初に述べたように法改正以前の商品にも旧法での安全マークは付いているのですし、実際中古品販売業者を管轄する警察署からもなんの通達もなかったのです。つまりは誰もが中古品が対象になるとは思っても居なかった。それを「まじめに準備をした業者が正直者が馬鹿を見るようなことはできない」等と言うのは、これまた詭弁でしかありません。

経産省は先にビンテージ楽器などを対象外にという方針を出しました。当サイトでも触れましたが著名な音楽家などが反対の声を上げたことに対する配慮でしょう。しかし問題は上の点にあるのですから、これは争点そらし、責任逃れでしかありません。希少価値があり比較的高価なビンテージモノでなければ再検査などの負担に耐えられない、というのが合理的な説明になりますが、そもそもどうして再検査が必要なのでしょうか。これでは官僚の天下り先である検査機関を守るためだけに汲々としていると言われても仕方ありません

そして本日、いや昨日になりますが経産省はやっとすべての中古品に対しても事実上の販売延長を認める措置を発表したのです。もはやどうしても繕いきれなくなった、とみずから認めたようなモノです。しかしそれでもあくまでも再検査をするという方針は捨てていません。呆れます。まあ、誤謬を認めたくない/認めるわけにはいかない、という気持ちはわかる気がしますが、しかし出来の悪いコメディーを見ているようです。

ワタシは実はあれほど好きだったリサイクルショップまわりを、最近とんとしなくなりました。3月いっぱいの販売です!などとポップが貼られ、投げ売りされている電気製品を見ると悲しくなるからです。あきらかに過剰反応で、現行法対象外の品物までがそういう扱いを受けている例もあります。涙が出ます。

世論は経産省を追いつめつつあるようですが、最大の問題点はまだそらされたまま。なぜ旧法で安全が確認された中古品にまで遡及させる必要があるのか。この点について納得がいく解決がなされるまで、ワタシたちはこの問題を訴えていく必要があると思っています。

Wikipedia 電気用品安全法

PSE法(電気用品安全法)の改正を求めます。

電気用品安全法に反対します

PSE問題を考える会

電気用品安全法@2chまとめ

mixi会員の方は→「電気用品安全法に異議アリ!」コミュニティ

【追記】

当初動いた音楽家たちも、楽器だけ切り離してハイこれで良いでしょ、ではバカにしているのではないか、とお怒りのご様子。当然ですよ。

Music People's Nestのお知らせページ。「電気用品安全法に関するあらたな要望について」が掲載されています。趣旨はこのエントリーとほぼ重なりますね。

さらにこの問題にとりくんでおられるおふたかたのサイトも紹介しておきましょう

民主党衆議院議員川内博史氏のblog

日本共産党衆議院議員塩川てつや氏のサイト

左派から保守までまったく様々な立場の方がひとつになって動いていることも、このアンチPSEの動きの大きな特色かも。さらにさらに、そんな多彩な行動のひとつとして、本日と明日、大阪と東京でイベントがありますのでお知らせしておきましょう。

3/25(土) 大阪にて反PSE法サウンドデモ

アメ村三角公園→御堂筋(大丸そごう前)→難波(高島屋前)→四ツ橋筋→堀江公園
16:00三角公園集合 16:15出発

3/26(日) 東京にて反PSE法イベント
1700新宿駅東口広場

バンド演奏あり、中古家電品を山と積んでのアピールありと、にぎやかな感じになりそうですよ。

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コメント

まいどー IKU@昼休みです。
コメントが遅くなりましたが…
なんだか無駄な法律ですよね。コレって

私みたいに、ジャンク大好きヤローには、今後の
楽しみが減ってしまいますし。
この前、ハードオフに行ったら、少し前まで
投げ売りだったジャンク品が、また元の値段に
戻ってました。
アー あの時据え置き型のCDPを買っときゃヨカッタ
今使っているCDPジャンクですが…直しちゃったし。

ハードオフは販売継続可の判断をしたみたいですね。
販売店も消費者も振り回されていますね。
どうおとしまえをつけていただけるのでしょうか。

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