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2006年2月22日

電子ノスタルジカ2

前回の続きです。

ワタシにとって中学生の頃は、「電子趣味」のひとつの頂点であったように思います。アマチュア無線局を開局したのが中1の春。同期の仲間がいつしか集まり、都内のほんとうに近くに住んでいるのに(なにせ同じ中学の学区内!)、夜な夜なこともあろうに21MHz帯でラグチュー(おしゃべりのこと)に花を咲かせていました。秋葉原も毎週とは行きませんがそこそこ通いました。ただやはり秋葉原に行くのは父と一緒が多く、友人たちと自転車で出かけるのはもっぱら高円寺のエレックセンターでしたけれど。

ただ、「電子趣味」というのは結構贅沢なものです。この同期の仲間がみな新品・最新の無線機を使っているのに、自分だけ中古のオール真空管というのも不満でしたし(自分のうちが裕福でないのをいやというほど感じたあの頃…)、自分の小遣いの範囲で作れる電子工作というのもたかが知れていました。今になって考えれば、そこを楽しむ楽しみ方もある筈ですし、父のジャンク箱という、いや何よりも大先輩である父という宝物があって、それはそれで大変に恵まれた環境だった筈なのが、当時の中学生とらじろうにはそんなこと思いもよらなかった。おもに財政的理由で中途半端なことしか出来ないことに、次第に嫌気がさしてきます。

勉強して自分で回路組んで、ジャンクでびっくりするようなものを作り上げればいいだろうよ。オールドマシンでもなんでもバリバリにチューニングしてみろよ。なにやってんだ、お前は馬鹿かとらじろう少年よ。今から見るともどかしくて仕方ないんですけれどね。

さらに、中学から高校にかけて次第にもうひとつの趣味にのめり込んで行きます。それは音楽、より詳しく言えば楽器の演奏でした。小学校の鼓笛隊でトランペットを吹いたことから始まり、中学でも吹奏楽部に入っていたとらじろう。それがだんだん本格的になって行きます(楽器はトランペット→トロンボーン→フルートという不思議な変遷をしますが)。それにつれて、無線よりはFMのエアチェックに時間を費やしたい、パーツ買う金があったらレコードや楽譜を買いたい、というようになって行きました。電車通学となった高校時代も、帰りに寄るのは秋葉原ではなく、楽器・楽譜店やレコード店、という感じに(といってオーディオに凝る、という方向にはいかなかったのですが)。

この1970年代後期?末頃に電子趣味から離れていったことは、実は大きな意味を持ちます。というのはこのころ大きくデジタルの世界が広がって行ったから。電子工作の世界は次第にICを使ったデジタル回路に、そしてマイコンにと繋がって行きますが、ワタシはそこに行かなかったのです。多くの電子少年たちがたどった道を、ワタシはたどらなかったのでした。

TK80以降秋葉原ではマイコン旋風が吹いているのも知ってはいました。なにより一番身近にいた父がまっとうにマイコンの世界に入り、これはその後PICまですすんだのです。そんな父を横目で見ながらも、しかし一方のワタシはもはや半田ごてを持たなくなりました。秋葉原にも行かなくなり毎月買っていた『ラジオの製作』も買わなくなりました(中学生当時は自分の小遣いで『ラジオの製作』を買い、そして父が『CQ』を買ってそれをワタシも読んでいた、というような覚えがあります)。無線もやらなくなりいつしか廃局に。そして人並みにそこそこアーケードゲームはしましたが、マイコンで、パソコンでゲームをやろうという情熱は湧きませんでした。

学校では楽器ばかり吹き、家ではFMやレコードばかり聞いていた高校時代。まるで勉強をしなかったおかげで、特に数学では完全に落ちこぼれてしまいました。もはや理系進学の道も危うい。小学校の卒業文集で「無線技師になって船に乗る」と将来の夢を書き、中学の頃もまあなにがしか電子系のエンジニアになりたいかな、などと思っていたとらじろう少年の将来設計に黄信号が。どうするとらじろう。

ということで、意外と長くなってしまいました。デジタルとの遅い出会いなどについてはまた次回に。ただし本日から出張なので少し間が空くと思います。

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コメント

お晩でございます。m(__)m
そうですかー  マイコンが分かれ道でしたか‥‥
不思議なもので、電子系のエンジニア(量産しない物を造る)を
目指した時は、なんの迷いもなかったなぁ‥‥(遠い目)
その反動か、今は迷ってばかりですが。(^-^;ゞ
ちなみに私、電子ブロックは買ってもらえませんでした。
(今思えば、それが分かれ道でしたねぇ)

徳さん、どうもです。ええ、ちょうどその時期にたまたま興味がほかに移ってしまったのが大きな分かれ道でした。

徳さん電子ブロック買ってもらえていたらどうなっていたんでしょう。どきどき。

まいどー IKU@スピーカー塗装失敗ヤローです。

電子ブロック 懐かしいですね。
私も実は、買ってもらって色々やっている内に
色々な部品を壊してしまい、最後は雨だれの
ポタポタ言う音が出る回路しか組み立てられなく
なって、泣きました。
電子ブロックにはまった事により…
よーし大きくなったら絶対!電気屋になると
固く心に誓った、少年は何故か現在 どこで
道を間違えたのか?機械屋になっております。 笑

IKUさんどうもです。いやぁ日々のスピーカー日記、楽しみに見ています。IKUさんのが失敗というなら、ワタシの以前のヤツなんて子どものお遊びみたいなもんですね。さすがです。

壊れるんですか部品。それはさぞやハードな遊び方を。
それにしても皆一度は電気屋になる決心をしたのですね。
というか、そういう少年の成れの果てが、こういう話題で集まるのですね(苦笑)

まいどーIKUです。
えーと、いっぱい電池つなげると
もっとラジオとかの音が大きくなるんじゃないか?
電池を直列に10本位つなげたかな?ハッキリしませんが

ラジオON! で、ポンと音がしてそれっきり
だった様な気が----とおーい目をしながら。

わはは、それはそれは貴重な体験を。
でも子どもはやりそうなことですよね。

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