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2005年5月 9日

ラジオ用語

最近ラジオのネタがえらく増えている当サイトですが、もともとPalm/PDA系でやってきたサイトなので、そのからみでアンテナサイトなどから飛んでくる方も多く、そんな方々に無理矢理ラジオの話を読ませている形になっているのも事実であります。

そこで当サイトに出てくるラジオ用語を解説しようかと思い立ちました。ラジオに不案内な方を、その楽しさに引きずり込もうというつもりで。もともとラジオ・無線がらみで当サイトに来てくださっている方にはいまさらの事柄だらけですので、どうか読み飛ばしてください。ということで以下は追記に書きます。

1.中波・短波

電波は電気と磁気が周期的に振動する波で、その振動の周期が周波数です。その単位がHz[ヘルツ]で、1秒に1回振動するのが1Hzで、1000だと1kHz[キロヘルツ]、1000000回だと1MHz[メガヘルツ]となります。一方、空間をこの波が進んで行くにあたって一定の距離毎に波の山と谷があらわれることになりますが、この山と次の山との間の距離が波長です。波長と周波数には、波長×周波数=光速度という関係が成り立ちますが、光速度は一定ですから波長と周波数は反比例します。つまり、周波数の高い電波は波長が短い、反対に周波数の低い電波は波長が長いのです

ラジオ放送や無線通信には様々な周波数帯が使われていますが、300kHz~3000kHz(3MHz)の間の周波数帯を中波と呼んでいます。MW(Medium Wave)と略記されることが多いです。日本で一般のAMラジオ放送に使われている531~1602kHzは、まさにこの中波の放送です。中波の特徴として、昼間は地表を伝わる電波しか到達しませんが、夜間は上空の電離層による反射の影響を受けてより遠距離まで電波が到達します。夜間に国内の遠距離局や近隣諸国の放送が聞こえるのはそのためです。

これに対し3MHz~30MHzの間の周波数帯を短波と呼びます。より周波数の高い、すなわち波長の短い周波数帯です。SW(Short Wave)あるいはHF(High Frequency)と略記されます。短波のラジオ放送には主として次のような周波数帯が使われます。

120mb 2300-2495kHz
90mb 3200-3400KHz
75mb 3900-4000kHz
60mb 4750-5060kHz
49mb 5730-6295KHz
41mb 6890-6990KHz 7100-7600kHz
31mb 9250-9900kHz
25mb 11500-12160kHz
22mb 13570-13870kHz
19mb 15030-15800kHz
16mb 17480-17900kHz
15mb 18900-19020kHz
13mb 21450-21850kHz
11mb 25670-26100kHz

冒頭のmbはメーターバンドと読み、波長で表現したそれぞれの周波数帯の呼び名です。例えば120mbは波長にして120m前後の周波数帯ということ。ところでこの120mbは前記の区分から厳密にいうと短波でなく中波なのですが、熱帯地方の国内放送などに専ら使われるバンドで、短波に含めて紹介されるのが一般的です。また、41mbがふたつに分かれているのは、あいだにアマチュア無線用の周波数帯がはさまれているためです。【7/31追記】この41mbについては、どうも7100kHz以上だけを記している資料が圧倒的に多いですね。ううむ、真相はどちらでしょう【ここまで】

短波の特徴は、電離層による反射を利用した遠距離通信で、ラジオにおいては国際放送がそれにあたります。まさに世界各地の放送を受信できるのが短波ということになります。各バンドによる特徴もあり、おおむね低い周波数のバンドは夜間、高い周波数のバンドは昼間の受信に適しています。

この短波より高い周波数帯が超短波で、VHF(Very High Frequency)と略されます。30-300MHzがそれにあたり、放送としてはFMラジオ放送やTV放送に使われています。そのさらに上、300MHz-3GHzが極超短波、UHF(Ultra High Frequency)で、TV放送に使われます。VHFやUHFの特徴は直接波による短距離通信ですが、夏期の日中などにスポラディックE層(Eスポ)という電離層の発生により、これに反射して思わぬ遠距離に電波が届くことがあります。FMラジオやTVで中国の局などが受信できることがあるのがそれです。

なお、中波より低い長波(30-300kHz、LW=Long Wave)でもラジオ放送がおこなわれていて、日本の局はありませんが、冬季などロシアの局が良く聞こえます。


2.AM・FM

AMやFMというのは電波に音声をのせる方式の名称で、本来周波数帯の名称ではありません。音声を電波にのせるには電波の振幅や周波数・位相などを音声の波に応じて変化させます。これを変調といいます。

AMは振幅変調(Amplitude Modulation)の略で、電波の波の振幅(強弱)を音声に応じて変化させます。一方FMは周波数変調(Frequency Modulation)の略で、電波の周波数を音声に応じて変化させます。

ラジオ放送ではFMは専ら超短波で、AMは中波・短波・長波で使われます。日本では国内向け短波放送はごく一部しかなく(ラジオNIKKEIのみ)、長波放送はないので、AM放送というと専ら中波ラジオ放送のこととして使われてきています。言葉の本来の意味からするとずれているのですが、一般に通用しているので、当サイトでも中波ラジオ放送という意味でAM放送という言葉を使っています。

なお、TVの音声もFMで送られています。FMラジオでTVの音声が聞けるものがあるのもこのためです。

3.スーパー・ストレート

当サイトで時折スーパーという語を使いますが、これはスーパーへテロダインという受信機の方式のことです。

ラジオ受信機では前述の変調された電波を復調して音声信号に変えるプロセスが不可欠で、これを検波と呼びますが、検波をしただけでは微弱な信号を聞き取ることは難しく、普通は増幅回路を用いて信号を大きくします。検波以前の高周波信号を増幅するのが高周波増幅、検波したあとの音声信号、すなわち低周波信号を増幅するのが低周波増幅です。そしてこの高周波増幅・検波・低周波増幅を組み合わせた方式の受信機をストレート方式といいます(高周波増幅のみ、低周波増幅のみのものもあります)。

これに対し、いったん受信した電波を検波する前にある一定の周波数(中間周波)に変換して、この中間周波で増幅する方式がスーパーヘテロダインです。この方式の利点は、隣接した周波数の局との混信が少なくなる、すなわち「分離」が良くなることで、これをまた「選択度が良い」と表現することもあります。高級な受信機では中間周波を二段・三段に設定しているものがあり、これをダブルスーパー、トリプルスーパーなどと呼んでいます。

ただこの方式にも難点があります。詳しい説明は省きますが、中間周波の2倍だけ離れた周波数にダイアルを合わせた場合でも、同じ放送局が聞こえてしまう場合があるのです。例えば中間周波455kHzの場合、1593kHzのNHK新潟第2放送が、1593-455x2=683kHzでも聞こえてくるのです。これをイメージ混信と呼びます。スーパーの原理上避けられないもので、通常は目的外の周波数をカットするフィルタを用いて防ぎますが、このフィルタの性能が良くないと、いま聴いている局の本当の周波数がどこなのか悩むことになります。

4.DX

もともと無線電信におけるdistanceの略語で、遠距離通信のことです。趣味のラジオ放送聴取においては、遠距離の放送局を聞くことがDXで、欧米においては、そうした趣味のラジオ放送聴取そのもののことをDX、そうした趣味を持つ人をDXerと呼んでいるようです。ちなみに日本では趣味のラジオ放送聴取をBCL(Broadcast Listning)と呼ぶのが一般的でしたが、これは国際的にはあまり一般的ではないそうです。

趣味・道楽の常として、困難なことに挑戦するのがもてはやされますので、日本で近隣アジア諸国の放送を聞いていたり、そもそも日本向けに放送される日本語放送などを聞いていてもDXとはいえません。別にアジアになんて向けていないよというアフリカや南米の局などを聞くのが、DXというに足る聞き方なのでしょう。まぁワタシは機材も機材ですし、なまぬるいところで楽しんでいますが。

5.SINPOコード

放送の受信状態を示す5桁の数字
で、Sは信号強度、Iは混信、Nは雑音、Pはフェージング(短波に典型的な、周期的に強弱が変化する現象)、Oは総合評価で、それぞれ5段階評価で示します。受信機のメーターで判断するS以外は主観的要素がどうしても入るので、まあだいたいそんなもの、と受け止めるのが吉です。

6.ID・IS

IDは一般に使われているようにIdentificationの略ですが、放送では局名のアナウンスのことです。当然ですがこれが聞き取れてはじめて、ああ、どこそこのこの局だ、という感慨に浸れるのです。海外放送聴取を趣味にしていると、このIDを聞き取るために、変な部分だけ数カ国語に通じるなんてことになっていきます。ワタシもたぶん「中央人民広播電台」「中国之声」なんていう北京語の発音はほぼ完璧なはずです(苦笑)。

一方ISはInterval Signalの略。放送開始・終了時などに流れる音楽のことです。雑音やフェージングにまみれた局でアナウンスが聞き取れない場合も、このISで局の判別が付くことも多いです。音楽の方が雑音の中では良く聞こえますからね。以前書いたバチカンのように、昔から続く印象的なISも多く、海外放送聴取の楽しみのひとつであります。

この他にもいろいろ書かなければということはありますが、ひとまず今日はここまで。

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コメント

とてもいいですねぇ、こういう解説。参考にさせていただきまーす(^^

何時も楽しく拝見させもらっています。スーパーなんて懐かしいです。小学校の頃、5球を作って貸家の屋根にアンテナ張って夜な夜な短波を聞いていました(日本向けの奴ですが)。受信カードとか送ってもらって、喜んでいたのは当時私ぐらいで(^^;)。
Plamネタでなくても、楽しんでいる私見たいのもいるので、今後ともがんばって下さい。

ゆーまさん、鶴丸さん、あたたかいお言葉ありがとうございます。たぶんおふたりには先刻承知の話ばかりですが、懐かしがっていただけるだけでも幸いです。

鶴丸さん、小学生で5球スーパーですか! 当時まわりに同志がおられなかったと言うことは、いわゆるBCLブームに先駆けていたということですねぇ。素晴らしいです。

そういえば中断している5球スーパーの製作はいつ再開するのやら…。

中断中の5級スーパー・・・ア~真空管のあの
「ぼぅ~ぁ~あ~!!」が、懐かしいです。
あの温かみのある熱で電子が飛んで行くなんて・・・
グリットにかかる微弱な力を増幅しちゃって・・・
ん~真空管の中の神秘ですね。

子供の頃は、神田とかに、手作りラジオのお店が有ったが、もう無いんだろうな・・・。
近場のおもちゃ屋には全然無いし・・・設計も出来ないから今思うとキットって、便利だったよな~。
最近は、復刻版ブロックエレクトロキット(正式名称忘れました)が店頭に出ていて、買おうと手に取ったら、妻が
「あんた!買うんじゃ無いでしょうね~!」って
(-_-;)
とらじろうさんの作る5級スーパー見て楽しませてもらいます。
(+_+)

追伸:クリエPEG-UX50使っているんですが、真空管で作ったら東京ドーム1個分には成るんでしょうね?!東京ドームを持つ男か・・・かっちょ良い~(苦笑)

鶴丸さん、どうもです。ええ、真空管はレトロな魅力ももちろんですが、その動作原理が目に見えて理解できる点がいいですよねえ。もちろん電子が飛ぶのまでは見えませんが(笑)

鶴丸さんをはじめ色々な方のサイトをみていると、当方には子供がいないぶんくだらないものもふくめて散財が出来るのだなあ、と痛感します。子育てをしながら趣味にもそれなりに時間や資金を割いている方々は、すごいなあ、と素直に思います。

いえいえ、私のようなものの変わりに、散財して下さいな。それをどしどしエントリーして下さい。それ読んで、にんまり(笑)して居る、私のような人沢山居ると思いますんで(^_^)v
コメント何時も付けては居ませんが、河童みてにんまりしてます(苦笑)

あ、こちらに気づくのが遅かった。すみません。
あはは。カッパの感染力はすごいですね。

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